一般社団法人 日本公認不正検査士協会

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CFEコラム

従業員の在職期間と不正リスクについて

企業にとって、従業員の在職期間は重要な要素です。長期間勤めている従業員は、企業文化を理解しているため、生産性が高く、情報が豊富であることが期待されます。しかし、在職期間が長いことが全ての場合においてポジティブに作用するわけではありません。

不正リスクという言葉を聞くと、どのようなイメージを持ちますか? 大抵の場合、初任給の低さや生活水準の不足感、社内でキャリアアップができないことなどが、不正行為につながると考えられます。同じ仕事を何年も続けると、退職するよりも不正行為をすることが善しとされる場合があります。また、在職期間が長いと、業務に慣れすぎ、注意力が低下し、良心的態度が欠落してしまうことがあります。

では、このような不正リスクを防止するにはどうすればよいでしょうか? 継続的な教育や職務ローテーションは、従業員をフレッシュな状態に保ち、業務に取り組む新しい方法を見つけることができるため、有効です。また、内部統制制度を確立して、不正防止に向けた啓蒙活動を実施することも必要です。長期間に渡り働く従業員は、企業にとって貴重な存在ですが、不正行為を行う可能性があることも心得る必要があります。企業は、長期就業者の不正行為に対して適切に対処することが重要です。
職業上の不正と濫用に関する国民への報告書 (日本語版)の資料はこちらからダウンロードできます。是非、ご参照ください。
https://www.acfe.jp/study/download-library/

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